てっぺんまでもうすぐ

僕と彼女は向かい合う。


それは、周りからすればありきたりかもしれない。


だけど、僕はいろいろな気持ちを込めてこう言った。


「これからも……ずっと……」


「これからも、ずっとね」


そう答えてくれた彼女は、一度目を瞑り睫毛を震わすと、左の瞳から涙を流した。


僕はその涙に映るイルミネーションを見ながら、白いコートを抱きしめた。





(了)