目の前にあるのは秋ちゃんの胸。
ドクンドクンと一気に胸が高鳴り始める。
…え、これは夢?
「秋ちゃん…?」
「……」
秋ちゃんの胸の中にスッポリ埋まってるあたし。
ドキドキで心臓が壊れちゃいそうだ。
「せんぱ「真美は、渡さない」
「……っ」
奏太くんの言葉をさえぎる様にいった秋ちゃん。
“真美は、渡さない”
その言葉に、何だか熱いものが込み上げてきて、涙が出そうになる。
更にギュッと抱きしめる秋ちゃん。
…ねぇ、秋ちゃん。
気のせいかな?
秋ちゃんの心臓もドキドキしてるよ…?
もしかしたら、
あたしだけの一方通行の想いじゃないの…?
ねぇ、あたしは単純なんだから……。
…期待しちゃうよ?

