「何すか？」
奏太くんはゆっくりと振り返った。
「お前…」
「あぁ？俺？
…ただの河野先輩の後輩っすよ。
ま、俺は大好きですけど」
そう言ってニコッとあたしを見て笑うから、思わずカァッと顔が赤くなった。
…なっ。
「…ま、先輩は今フリーみたいですし？」
「………」
秋ちゃんに近づく奏太くん。
「相良先輩は、
彼氏じゃないんでしょ？」
「そ、奏太くんっ！」
何だか挑発的な奏太くん。
…何で？
「だから、俺、本気で先輩もらいますよ。
相良先輩は「彼氏だよ」
奏太くんの言葉をさえぎる様に秋ちゃんはそう言って、更にあたしを引き寄せた。
………え。
