「…秋ちゃん?」
後ろを振り向いた瞬間、嘘だと思った。
…え?
この人、秋ちゃんだよね…?
あたしは、パチクリと秋ちゃんを見る。
「……え、秋ちゃんだよね?」
「…それが?」
えぇ!?
それがって…っ!
びっくりして、頭がついていかない。
「………誰」
相変わらず、単語でポツリと呟く秋ちゃん。
「えっ、あたし?」
「………」
無言で奏太くんを指差している。
「…そっ、奏太くんだよっ!」
「……だから、誰」
えっ!?
奏太くんは、奏太くんだし……。
てか…秋ちゃんは何でここにいるの?
……そして何で、あたしは秋ちゃんと普通に話してるの?

