クールな彼氏【短編】




優しく、奏太くんがあたしの頭を撫でるから…、


余計に涙が溢れてくる。





「ごめ…っ。

奏太くんのせいじゃないから…」


あたしがそう言うと、



「じゃあ…どうしたんですか?」


と、またたずねられる。






「…………あ、秋ちゃんが…っ、

分かんなくてっ、全然…好き、言ってくんなくて。

っ別れたくなんか…っ全然
なかったのに…!あたし…」


あたしは、思ったまんまの事を声に出していく。





そんなあたしに相づちをうってくれる奏太くん。



「…あの子っ。

秋ちゃん…が好きでっ。


だから…っ」



そう言うと、
いきなりギュッと抱きしめられた。



…っ!?


すっぽりと奏太くんの腕の中に埋まっちゃうあたし。



「奏、太くん…?」