「…先輩、どうしたの?」
え?
心配そうな顔であたしを見る奏太くん。
そして、スッとあたしの頭に手を伸ばした。
「…泣きそう」
そう言って、ポンっとあたしの頭に手をおいた。
「…っ」
その奏太くんの行動に、堪えてた涙が溢れてしまいそうになる。
「…よし、先輩っ。
来て下さいっ」
そんなあたしを見て、
奏太くんはあたしの腕を引っ張って教室から出した。
ぐいぐいと奏太くんは進んでいく。
──可愛い感じなのに、力は男なんだな、って思った。
「…先輩、どしたの?」
人気のない屋上に続く階段につくと、
奏太くんが階段に座って尋ねてきた。
“座って”と、手招きされて、あたしも横に腰かけた。

