「わたくしはまだまだ子供ですわ。対して楓さんは四つ上の成人。不釣合いな気がして」
そんなことはないと思うのだが。
寧ろ、普段の楓を見る限り彼の方がごにょごにょだと思う。
彼と上手くいっていないのだろうか?
「ねえ、鈴理さん。わたくしは今、とても貴方や玲さんが羨ましいですわ」
「羨ましい?」
「ええ。だってこんなにも真っ直ぐに好きな相手にぶつかれるのですから。本音が言える強い女性なのですから」
わたくしも攻め女になれば、強い女性になれるのでしょうか?
意味深な疑問を口ずさむ百合子だったが、「いけませんわね」今はわたくしの話をしている場合じゃないですものね、と手を叩いて空気を散らそうとする。
追究したいところではあったが彼女の空気が許してくれそうに無いため、鈴理は彼女の空気に便乗した。
「鈴理! ちょい来いっ、兄貴から連絡があった!」
前触れもなしに大雅が女クラに飛び込んでくる。
ちょいちょいちょいちょいと手招きしてくる俺様の態度に、何かアクションがあったのかと鈴理は脱兎の如く駆けた。
どんな連絡があったのだ、詰問する鈴理に大雅が口を開こうとした。
が、彼はすぐに閉じてしまった。
何を躊躇っている、不満を漏らすが大雅が憂鬱そうにこめかみに手を当てる。
「百合子。お前までなーんで来たんだよ」
背後で聞く構えを取っている百合子がいたらしい。振り返れば確かにイキんだ面持ちを作る友人が。
「わたくしもお手伝いしようと思いまして」
にっこり微笑む彼女に大雅がゲンナリと肩を落とす。
彼としては百合子に関わって欲しくないらしいのだが、「楓さんが頑張っているんですもの」わたくしも何かしないと、と女気を見せてくれた。
一端の友人である鈴理にとっては嬉しい申し出だが、大雅は複雑らしい。
「あのな、百合子。お前が関わると重大なことも全部電波感染して、余計な事態を生みかねないんだ」
問題視しているのは性格のようだ。
嗚呼、確かにそれは一理ある。鈴理は想像して身震いを起こした。
「まあ大雅さん。わたくしは時期二階堂財閥を継ぐ長女ですわ! 空さんのしたことは二階堂財閥をお救いしたことなのでしょう? なら、わたくしも行動しなければいけないのではありませんか?」
「そりゃそうだが……」
「楓さんや鈴理さん達の役に立ちたいのです。ご安心を。わたくし、ヘマはしませんわ!」



