いやいやいや、だから俺は貴方様の嫌いな男だしっ、他の女性にセクハラされたとか鈴理先輩の耳に入ったら俺の貞操が危ない、ガチ危ない…。
嗚呼、想像するだけでも身震いだ。仕置きもんだぞこれっ!
「お…、犯される」ブルブルに震える俺に、
「君が犯すのではないのか?」素朴な質問を飛ばされた。
そんなところに反応しないで下さいよっ、言ったこっちが恥ずかしいじゃないっすか。
背丈のある御堂先輩と視線を合わせ、小さく唸る俺は赤面してリード権はすべて彼女にあるのだと暴露。
「鈴理先輩の幼馴染みなら…、知ってると思いますけど、彼女…、男ポジションに憧れてるっす。
だからその、俺が女ポジションに立っていて。男らしくないってことは分かってるっすけどっ、彼女が望んでるんだから仕方が無いじゃないっすかぁあああ!
どぉおせ俺は受け男で、彼女は攻め女っすっ! 俺は姫で、向こうは王子っすっ! うわぁああああ何言わせるんっすか?!」
「最後は殆ど逆ギレではないか…、君は女に攻められて嫌ではないのか?」
嫌もナニももう、ある程度その環境に慣れちまった残念男っすよ。
今更嫌って言ってもなぁ…、今はそういうカップルもいていいんじゃないかって割り切ってるし。リードする女の人がいても良いと思うっす、俺は微苦笑を零した。
俺自身も彼女が好きなんだ。少しくらい(少し?)自尊心が傷付いても、彼女の笑顔が見られるならそれでいい。
いざって時にポジションを交替してくれたら、それで。
王子的な女性がいる。
それでもいいじゃないか、俺はそんな女性に恋をしたんだ。
最初こそ鈴理先輩の言動に戸惑う俺がいたけど、今は、いまは。



