そ、そりゃあ自覚してますっす。
だって先輩の理想男性像は愛くるしい草食系男子っすもんね。
160cmくらいのちんまり男子を想像してたんでしょうけど、すんません、俺、172cmあるっす。
平均並みの身長でごめんなさいっす。
童顔じゃなくてこれまたすんませんっすっ…。
でもでもでもっ、草食系ってとこだけは当たってるんっすよ! 草食系ってところだけは!
嗚呼、だけどボロクソに言われる事は間違いなしっすよねッ…、覚悟はしときますっ、覚悟は!
あ、贅沢を言えばお手柔らかに頼みますっすっ、俺の心は鋼鉄じゃないっす!
どっちかっていうとガラスハートっす!
こっそりと十字を切っている間も、御堂先輩は「君が鈴理の…」興味津々に俺を観察。
普通だなぁっと感想を述べられてしまった。
普通以外の感想はないらしい。
それはそれで寂しい気がするけど、酷評されるよりはマシかも。
「男の君が受け身に慣れているのも理解できた。鈴理の彼氏だからこそ慣れているんだな。あいつは意中の男に対して攻め女になりたいと言っていたしな」
「そ、それを言われるとなんとも…かんとも…、弁解すらできないっす」
呻く俺に一笑を零す御堂先輩は、「だから腰を触られたりしているのか」言うや否や、また腰をお触りお触り。
だぁああからやめて下さいってぇええ!
俺っ、鈴理先輩だから仕方がなしに許してるんっすっ…、普段だったら女性にセクハラさせるとかノンセンキューっすよ!
セクハラされるとかダッサイじゃないっすか!
手を掴んで、「駄目っす!」もう絶対にしないで下さいと御堂先輩に念を押す。
第一男の腰を触っても面白くも楽しくもないでしょーよ!
なにより、俺は御堂先輩が大嫌いな男だっていうのに!
俺の訴えを聞いた御堂先輩はちょっと拗ねた顔で、「僕がしては駄目なのか?」とセクハラに対して不満を漏らす。



