前略、肉食お嬢様②―カノジョな俺は婿養子―



なんだろうなぁ、このモヤモヤ。


改めて先輩の住む世界をまざまざと見せ付けられて、ちょっと落ち込んでる自分がいる。


お互い両想いなのに各々住む世界が違う。

それだけでこんなにも自信を喪失しちまうなんて。


庶民と財閥の世界って違いがないようで、結構隔たりがあるんだな。


あんま考えたことなかったけど、鈴理先輩は大雅先輩の許婚。


ということはいつか、先輩は大雅先輩と正式に婚約して結婚しちまうのかな。


大雅先輩が宇津木先輩をいつか義姉として迎えると覚悟しているように、俺も覚悟していた方がいいのかな。
二人はああ言ってくれるけど、各々財閥という面子がある。


現に向こうのご両親からは俺と鈴理先輩の仲、ただの“ボーイフレンド・ガールフレンド”で認識されてるみたいだし。


恋慕を抱いていても、正式に恋人とは認められていない。あやふやな態度を取られている。
 

アジくんに平等で接するよう言われたけど、現実に“身分”という壁を感じる今日この瞬間。


想い合っていても超えられない問題っていうのが絶対存在する。子供の俺達なら尚更だ。


両想いになった後の方が問題の層が深いなんて…、それとも、俺の考え過ぎなのかな。
 


駄目だ、大雅先輩の恋情を聞いてしんみりになる俺がいる。


……こんな風に悩む俺は乙女か!


あ、ちげぇ乙男(オツオトコ)か。
 
 

―――…自己暗示。

いつか終わるその日まで、なんて考えたくない。

だからいつまでも続けられる関係にいられるよう努力しよう。


まだ死ぬほど努力もしていないし、鈴理先輩の気持ちに疑心も持ちたくない。


だから、まずは努力だ努力。

じゃないと辛いじゃないか。


ネガティブなことばっか考えるのってさ。