「ベタ惚れだそうじゃないか。鈴理ともあろう女が、男にゾッコンなんて。君も落ちたな」
フンッと鼻を鳴らして皮肉ってくる御堂先輩、「仕方が無いではないか」すかさず鈴理先輩が反論する。
「あたしの彼氏は、ヒッジョウに小悪魔でな。誘いプレイが上手いというかなんというか。笑顔に魅せられてしまったのだよ。
抱き心地も良いし、腰の触り具合もバツグン、キスをした時の必死さと言ったら、そりゃあもうそそるもそそる」
………。
「更に言えばな、まったくもって初心(ウブ)なものだから、何をするにしても一々赤面。ああいう奴ほど苛めたくなるというものだ。
それでも『先輩、もっと』なんて必死に誘われた時には、まったくもってこいつは小悪魔だと魅せられてしまう」
………。
「そうそう、あたしの彼氏なんだが。
一番何が魅せられてしまうのかというと、やはり(ピ――“放送禁止用語”――)で(ピ――“放送禁止用語”――)なところなんだ。キス以上のことをすると(ピ――“放送禁止用語”――)を強請って」
「センッパイ、此処は公共の場なんでっ…、彼氏さんのご自慢は控えて下さいねっ?」
あははのはっ、で彼女に歩んだ俺は自慢話を綺麗に遮断。
御堂先輩の意地の悪さなんて比にならないほど、意地のワッルーイ顔を作ってくる鈴理先輩はニヤリニヤリ。
「おっとノロケ過ぎたか?」
それはすまなかったな、まったく悪びれた様子もなく謝罪してくる。
俺の反応をぜぇええったい楽しんでるだろっ!
俺と鈴理先輩の関係を隠しているからってっ、調子に乗り過ぎっすよっ! 鈴理先輩!
心中で地団太を踏んでいる一方で、御堂先輩はポカン顔。本当にゾッコンなのかとちょい驚いている様子だった。
即答肯定笑顔、彼女は頷いて目尻を下げる。
「誰よりも努力している男でな。どのような環境にも屈せず、何があっても笑っていられるそいつの笑顔を、全力で守ってやりたいと思った。
ずっと、守っていきたいと思える恋に、あたしは落ちてしまったのだよ。玲」



