前略、肉食お嬢様②―カノジョな俺は婿養子―






俺と先輩が最後だと言って交わしたキスやおまけの戯れは、俺達なりのけじめだったんだと思う。


勿論けじめを付けたからって俺達が立ち直ったかって言ったらそれは否。

どっかで引き摺っている、お互いに。


それでも現状が変わるわけじゃない。

俺は相変わらず給料カットという不況の波に悩まれているし、土日はバイトだし、勉強だってしなきゃだし。

先輩は先輩で令嬢として多忙な毎日を送っている。

少し変わったことといえば大雅先輩とよく一緒にいるところを見かけるようになったことかな。


とにかく手探りだろうと俺達は現状を通して前を向いて歩かないといけない。
 

だから俺は昼休み。


奢るからと売店に誘ってくれたフライト兄弟と一緒に廊下を歩いていた時、偶然彼女(と大雅先輩。宇津木先輩や川島先輩)とすれ違った時、軽く会釈した。


そりゃあ両者のご友人は不味い。しくった。顔を合わせてしまったって気まずそうにしてくれたけど、当事者同士はわりとすんなりすれ違った。


お互いに見栄を張っているのかもしれない。


その見栄がいつか友人関係に発展できるまで持つようになったら、俺は彼女を良き先輩として慕いたい。



そう、いつか。