「お前が顔割られたくないって言うならダチってことで通すからさ。
俺等の付き人なら大歓迎してくれる軽いパーティーだし。
なあ、行こうぜ、豊福。
マジ見知らぬ財閥の奴等と話すのダリィんだ。
ダチと一緒なら今日のダルイパーティーも有意義に過ごせそうだし」
「だけど、俺…、タイムセールにも行かないといけないっす。お誘いは嬉しいっすけど…、そんなパーティーに出られるような服とか持ってませんし」
持ってる私服じゃあ、とてもじゃないけど公の場に出られない。
鈴理先輩との初デートでさえ俺、制服だったっていうのに。
「立食パーティーは七時からだし、あたしと大雅は制服で出席する。あんたも制服で出席すればいいさ。タイムセールは何時からだ?」
「ご、5時から6時の間っすけど」
パァッと鈴理先輩の顔が明るくなった。否、意地悪くなった。
「では問題ないな、空。決定だ。
立食に出る料理は最後に包んでもらうこともできる。ご両親に大きな土産ができるんだぞ? この誘いを蹴る必要なんてない」
「そーそーっ。たまには贅沢なメシを体験するってのいうのもイイと思うぜ? てか、俺と鈴理が誘ってるんだ」
「蹴るわけではないだろうな? 彼女のこのあたしが誘ってるんだ。拒否権なんてないと思うんだが?」
「そーらー」「行こうぜ?」あたし様と俺様に迫られて、俺はドッと冷汗を流した。
こ、これは俺に選択肢なんてないんじゃ。
断ったら最後、あたし様と俺様になんて言われるか、そして何をされるか。
体を引いて、愛想笑いを浮かべる俺は目を泳がせながら、
「じゃあ。えーっと」
タイムセール終わってから言ってみようかなぁ…っと小声で返答。
決まりだとニンマリ笑う悪魔達に、俺は乗せられてしまったと深い溜息をついた。ほんとに大丈夫なのかな、こんな貧乏人男が行っても。



