次の瞬間、俺の腰に衝撃が走った。
「おっとっと」
よろめく体を踏ん張って俺は視線を下げる。
そこにはドレスアップしている中学生が一匹、俺の腰に抱きついていた。
うへへっ、笑顔で俺を見上げてくるのは鈴理先輩の妹。
竹之内家四女の瑠璃ちゃんだ。
顔立ちが先輩に似ている。とても可愛い顔立ちをしているん。
目をくりくりさせた瑠璃ちゃんは「そーらちゃん」久しぶり! と俺の腰を締め付けてくる。
「空ちゃん会いたかったっ! やっぱり可愛いね。大雅ちゃんとは違うカワユさあるね。瑠璃欲しいな、空ちゃん欲しいな」
説明しなければならないだろう。
瑠璃ちゃんはかの四姉妹の中で尤も男の子スキーな子なのだ!
男好きではなく、純粋な男の子スキーで、あの竹光さんでさえイカす紳士だと賛美している。
つまり俺を可愛いって言ってくれているのは好意感からではなく、男の子スキーが暴走しているからである。
例えるならば、イケメンを見た女子が黄色い悲鳴を上げるようなものだ。
「空ちゃん欲しいぃいい!」
ぎゅううっと腰を圧迫してくる瑠璃ちゃんに俺はギブギブと声を上げた。
「る、瑠璃ちゃん苦しいって。歓迎してくれるのは嬉しいけど」
「空ちゃんはお家に飾りたい子だよ!」
えぇええ、俺、装飾されるの?
草食男子ではあるけど装飾されるのはちょっと。
人懐っこい瑠璃ちゃんに戸惑っていると、
「分かる分かる」
豊福は飾りたい子だよな、御堂先輩がこっそりと同調していた。
変なところで便乗しないで下さいよ、御堂先輩。
「こら瑠璃」
第三者の声が瑠璃ちゃんを叱った。
声の方角を見やれば、竹之内家の長女咲子さんと次女真衣さんがこっちに歩んできた。
双方瑠璃ちゃんみたいにドレスアップされていて美しい。アダルトな美しさがある。
俺は二人にこんばんは、と挨拶して会釈。



