前略、肉食お嬢様②―カノジョな俺は婿養子―



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某一級ホテルの会場を貸しきって行われる本日の婚約式パーティー。

両者が財閥ってだけに会場は内輪だけのパーティーとは思えない華やかさを保っている。


刮目せよ!

壁に飾られた高そうな絵画の数々!(でも何の絵かよく分からないものも混じっている)。

円状テーブルの豪華さ!(真っ白すぎるテーブルクロスが眩しいっす)。

ホテルマン達の接客の良さ!(これが一級の風格っすか!)。


そして客人の金持ちオーラ!(どぉおっせ俺は庶民っすよ!)。
 

人生二度目のパーティーだけど次元が違うよな。

壁もテーブルも飾られている花も客人も全部金が掛かっているように思えてならない。

それとも俺の金銭感覚がおかしいのかな?

生憎今日は同じ庶民出身の川島先輩がいないから共感してくれそうな人がいないんだ。


ううっ、心細い。

 
今回も立食形式みたいで既に円状テーブルには美味しそうな料理の品々が置かれている。

生ハムにカマンベールチーズサラダ。

テレビでしか見たことのないミートローフや海老の、海老の…、なんだこれ。名前が分からないけどとにかく海老がふんだんに使われているパスタっぽいやつまである。


どれもこれも美味しそうだ。

ボーイさんに頼めば包んでくれるかな。


母さん達への土産が欲しいんだけど。


興味津々に料理を観察していると、「空さん」背後から声を掛けられた。


首を捻れば宇津木先輩と御堂先輩が立っている。

「どもっす」

さっきエントラス前でちゃんと挨拶していなかった俺は二人に会釈した。

笑顔を向けてくれる二人だけど、妙に気遣われている感がするのは俺の気のせいじゃないだろう。


だって俺って知り合いからしたら招かざる客だったみたいだし。
 

なにより鈴理先輩と大雅先輩は婚約式を内密にしておきたかったみたいだ。驚愕がすべてを物語っていた。

いやでも俺、ちゃんと招待状を貰った正式な客人だよ。

自分で捏造して招待状を持ってきたわけじゃなく、切手付きで郵便受けに入っていたんだよ。

だから堂々と来るさ。
お呼ばれした以上はよっぽどのことがない限り、行く予定だったしな。

それに…、脳裏に先日のことを過ぎらせていると「あの」遠慮がちに宇津木先輩が話題を切り出してきた。