時刻は深夜。
明日も仕事だからと父さん母さんのために、寝床を敷いた俺達は12時前に就寝した。
居間側に両親が、寝室側に俺と先輩が寝るという形になったものの、各々布団があるからそこにおやすみなさい。明日のために眠りに就いた。
ある意味雑魚寝っぽいから、先輩眠れるかなって心配していたんだけど、客人用布団でしっかり眠っているようだから安心して俺も瞼を下ろす。
こうしてスヤスヤと眠りに就いた二時間後。
午前二時過ぎに俺は目が覚めた。
何故かというと、布団に違和感があったからだ。
圧迫感っていうのかな? 妙に布団が狭い気がして俺は瞼を持ち上げる。
するとどうだい。
俺の視界に綺麗な茶髪が飛び込んできたわけだ!
ギョッと驚く俺はぎこちなく視線を落とす。
そこには客人用の布団で寝ている筈の鈴理先輩の姿が!
な、な、なんで俺の布団に先輩が潜り込んでっ…、声を上げそうになったの口を右手で押さえ、先輩が人差し指を立ててきた。
真っ暗な視界だけど夜目が利いているから、なんとなく表情が分かる。
今の先輩はまさに攻めモードだった。
どうにか悲鳴を嚥下した俺は、すっかり覚めた思考を回転させ、
「(何してるんっすか)」
自分の布団に戻って下さいよ、と声を窄める。
にやっと笑う先輩はヤダとのたまり、俺の胴に腕を巻きつけてきた。
「ちょっ」声を出そうとすれば、
「(ご両親が起きるぞ)」
騒いでは駄目だと注意されてしまう。
そう思うなら自分の布団に戻って下さいって!
健全な男子の布団に潜り込んでなあにしてらっしゃるんっすか!
そこには俺の両親がいるんっすよ!
こ、こんなところ両親に見られたら、俺、発狂しかねませんって!
小声で主張するも、「(あたしは夜這いしに来たんだ)」と頓狂なことを彼女は言いやがりました。言いやがりましたよ。
夜這いってアータ!
健全な女子高生でしょーよ!
先輩の脳内はショッキングピンクな不健全思考でもっ、俺はまだ先輩が純粋な女子高生だって信じてますからね!



