前略、肉食お嬢様②―カノジョな俺は婿養子―



「可愛らしい腹だな。例えばこの臍(ほぞ)辺りとか」

「ウワァアア! 生まれて初めて、他者から腹を見られたことに羞恥を感じたっす! 変に褒めるのもやめて下さいっ! 熟視するのはもっとやめて下さい!」

「どうして? 婚約者の体を熟視することは必要だと思う。熟視することに相手をより知れるからな。なにより君の体は大事な体…、僕はやはり君似の子供が欲しい」
 

ちょぉおお、腹にキスしやがりましたよこのプリンセス!
 

まるで俺が身篭るような愛しむ行為はやめて下さいっ、俺は身篭らないっすからね!

どんなにおんにゃの子乙ポジションに立たされようとも、生物学上俺は男。

オ・ト・コなんっすから!


受け男ですけれど夫ってポジションは俺に譲ってくだ…、その前に結婚、いやお付き合いもしていない仲っすよ、俺等!
 

「鈴理先輩ぃいい!」助けて下さい。このままじゃ食われる。フライト兄弟でもいいから! と、SOS信号を出す俺。

「浮気は駄目だぞ?」仕方の無い子だと頬を崩す御堂先輩、その他のギャラリーは親衛隊に誘導されるまま廊下に撤退させられていた。


これからは夫婦の時間なので、見物ことは不可です。なーんて、柳先輩が仰っている。
 

誰が夫婦っすか!
完全に御堂先輩の味方につくなん「豊福」吐息と共に甘く名前を囁かれた。

「っ!」耳を銜えられて思わず声が出そうになる。

間一髪のところで歯を食い縛ったから、どうにかなったけど…、あ、あ、アッブネー。


キモイ声を公の場で曝け出すところだった。