あ、すみません。ノッケから取り乱しました。
長ったらしい前置きはすべてフィクションです。
今の出来事は本人達とは一切関係ございませんので、ご理解のほどを宜しくお願いしますっす。
じゃあ何をされていたか。
答え、学内の中庭の木陰で先輩の愛すべき攻め女本(別名:俺と彼女の二次創作小説)音読させられていました。
なんで音読させられているかっていうと、彼女が音読しろと脅してきたから…、としかいいようが。
音読しないと早退して、ラブホに無理やり連れて行くとか言ってきたんだ。
そりゃあ、音読を選ぶだろ。なあ?
だけどっ…、此処までシンドイとは思わなかった。
くそう、なんだよ…、さ、さ、誘うって!
自分からネクタイやボタンを外すとかっ…、んで、…、ネクタイで縛られても無抵抗。
嗚呼、眩暈。
近未来の俺を見ている気がしないでもない。
俺、全部を諦めてこうなっちゃうのかなぁ。
草が生い茂った地面に寝転び、切ない気持ちになりながら仰向けになってノートを開く。
ぱらぱら、ページを捲ってめくってめくって…、うっ、涙腺が疼いてきた。
俺、あーされて、こーされて、こんなことも。
ああっ、そんなっ、それはあんまりっす!
鈴理先輩、鬼畜過ぎるっす!
グスンと涙ぐむ俺を余所に、「折角盛り上がってきたというのに」鈴理先輩はちょいと不機嫌になって脹れ面を作っている。
だけどそれもすぐに一変、「これぞ生ドラマCDだな」癖になりそうだと微笑を零した。
分からない人のために説明しよう。
俺もさっき先輩から聞いて知ったんだけど、ドラマCDとは、CDに音声のみのドラマを収録した物を指すらしい。
鈴理先輩、小説を読みながら思ったんだって。
この小説は自分達の分身、だったら音声があっても良いんじゃないかと。
いたらん思い付きをした鈴理先輩は、わざわざ俺視点の小説を持ち出し、こうして音読させているってわけだ。
自分の台詞はちゃーんとご自身が言って下さるもんだから凝ってるよな。



