まさかね。だって、さっき部屋見たし。 と思っていたけど、その考えは外れてしまった。 「……寝室、汚いんだよ」 し、寝室……じゃあ、あの部屋の奥に寝室があったって言うの? お金持ちの家の構造に呆れつつ、冷静に答える。 「大丈夫です。そんなこと気にしません。たとえエロ本があっても」 沈黙が私と成本君の間を流れる。 「…………違う」 案外図星かもしれない。 でも、本人が違うと言うのならいいか。