部屋から厨房に向かってから、私はコーヒーを作ってもらえるように頼んだ。
コーヒーを厨房の人に頼んでから、出来上がるまでの待ち時間。
私はイライラと成本君の事を思い出していた。
毒舌で返したら意外と押せることが分かったけど、あの楽しむような笑顔!
私はオモチャじゃないっつーの!
人で遊ぶな、人で! あの性悪男……絶対学校では優しくしないから!
「あぁ、水城真桜さん。一つ言い忘れていたんですが」
成本君のお父さんが、優雅に私の方に歩いて来た。
「……はい。なんでしょうか?」
「悠馬の事を、学校でもよろしく頼むよ」
「…………はい。お任せください」


