『………何年一緒にいたの?』 『…5年かな。最後の1年はほとんど会話もなかったよ。 もうどうすれば彼女が満足なのかもわからなくてね。 でも俺は出来るなら昔の彼女に戻ってほしいと思ってたし いつかは戻ってくれるんじゃないかと信じてた』 『…………』 『だけど駄目だった。……彼女が家を出たのは6月の始め。 俺は彼女がそこまで思い詰めてたなんて全く気付かなかった。 あの日家に帰ったら彼女の物が何も無くなっててテーブルに離婚届だけが置いてあったよ』