あなたが教えてくれたこと

『ねぇその子なに？』



私は横山さんの答えを聞くのが怖くて



横山さんの隣を通って部屋に戻ろうとした



でも横山さんの返事を聞く前に大きな声で話し始めた彼女の声が嫌でも聞こえてくる



『哲也って最低！
７月って私がここを出たばかりじゃない！

しかもそんなガキみたいな女だなんて恥ずかしくないわけ？』



そこまでは聞こえた



急いで部屋に入ってドアを閉めると



リビングのドアも閉まる音がした



やっぱり私は横山さんや彼女から見るとまだ子供で



あんな風に私のせいで横山さんまで悪く言われちゃうんだ