素の自分ではどうにもできないことがある。
それでも、彼女との関わりを失いたくないんだ。
「……っていうことらしいよー」
今はお昼休み。
私の目の前にいるのは、ヤマタロ。
さっきの東雲の話をしているんだけど、あまり興味なさそうな顔でお弁当を食べている。
いつもは、陽人とチョコ、ヤマタロと4人でお昼を食べるけれど、時々、陽人とチョコは2人で「お弁当デート」をするんだ。
チョコは月に数回、気が向いたときだけ、陽人にお弁当を作ってくる。
だけど、チョコいわく料理は苦手で、下手なお弁当を人に見られるのが恥ずかしいというのだ。
……もちろん、私やヤマタロにも。
毒舌チョコにも、そんなかわいいとこがあるんだよね。
そういうわけで、チョコが手作りのお弁当を持参した日は、チョコと陽人は別行動。
私とヤマタロは2人きりだ。
時々、私は慎と、ヤマタロもほかの女の子や友達と、お昼を食べることがある。
まぁ……最近の私は、慎と食べることなんてなくなっちゃったんだけどね。
でも、私とヤマタロのなかには暗黙の了解がある。
それは、『陽人とチョコのお弁当デートの日には他の予定を入れない』というものだ。
だって、残された相手が1人になっちゃうから。
別に「そうしようね」って2人で話し合って決めたわけじゃないし、万が一そういう事態になったとしても、そのときはそのとき。きっと独りぼっちになるってことはないだろう。
でも、なんとなく、そのルールは守られ続けてきた。
それでも、彼女との関わりを失いたくないんだ。
「……っていうことらしいよー」
今はお昼休み。
私の目の前にいるのは、ヤマタロ。
さっきの東雲の話をしているんだけど、あまり興味なさそうな顔でお弁当を食べている。
いつもは、陽人とチョコ、ヤマタロと4人でお昼を食べるけれど、時々、陽人とチョコは2人で「お弁当デート」をするんだ。
チョコは月に数回、気が向いたときだけ、陽人にお弁当を作ってくる。
だけど、チョコいわく料理は苦手で、下手なお弁当を人に見られるのが恥ずかしいというのだ。
……もちろん、私やヤマタロにも。
毒舌チョコにも、そんなかわいいとこがあるんだよね。
そういうわけで、チョコが手作りのお弁当を持参した日は、チョコと陽人は別行動。
私とヤマタロは2人きりだ。
時々、私は慎と、ヤマタロもほかの女の子や友達と、お昼を食べることがある。
まぁ……最近の私は、慎と食べることなんてなくなっちゃったんだけどね。
でも、私とヤマタロのなかには暗黙の了解がある。
それは、『陽人とチョコのお弁当デートの日には他の予定を入れない』というものだ。
だって、残された相手が1人になっちゃうから。
別に「そうしようね」って2人で話し合って決めたわけじゃないし、万が一そういう事態になったとしても、そのときはそのとき。きっと独りぼっちになるってことはないだろう。
でも、なんとなく、そのルールは守られ続けてきた。