老犬チロと私たちの絆

ふいに、ポケットに入れた携帯が軽快に鳴り響き私は我にかえる。


千尋だ。


その音楽は、千尋専用なので、私は急いで携帯を開く。


ちょうどコンビニのすぐそばまできていたので、コンビニの駐車場にマロンを待たせ、電話に出た。


「おつ〜」


千尋はご機嫌だ。


「お疲れ様」


対して、私は少しテンションが低い。


ドタキャンをくらったのを、根に持っていた。


「なんだよ暗いな?今どこ?」


「コンビニ、マロンの散歩中」


私が、どこのコンビニにいるか告げると千尋は、「じゃあ、今からちょっとだけ会うべ?これから向かうし」と言った。


私の機嫌は、たちまち直ってしまう。