+--+--+--+--+--+--+--+ 「血の……においが」 神威は鼻を動かして、突然感じたにおいを嗅ぐ 鋼に連れられ、やむなく溜まりに溜まった仕事を片付けていた だが、風に乗ってここまで伝わってきたにおいに、首を傾げていた 女房が指でもって切ったのか? なんて呑気に思っていると、遠くの方から足音が聞こえてきた 「神威様!」 名を呼ばれ振り向くと、几帳にもたれかかり、息を整える美月がいた 泣いていたのだろう 頬が濡れていた