鬼に愛された女



誰かがわたくしを呼んでいる?


「姫様?誰か!医師を呼べ!……姫様、ご気分はどうですか?」


この声は……


「お……近江?」


「はい。姫様、近江は心配しました。今日で2度もお倒れになるなんて」

「すまない近江」


近江に手伝ってもらいながら上半身だけ身体を起こす


「心臓が止まるかと思いましたよ」


近江は袖で涙を拭い、笑顔を見せる


「心配してくれてありがとう」


「いえ。気になさらないでください。あ、姫様。医師が参りました」


控えていた医師に気づいた近江は、美月にそれを告げた