鬼に愛された女



「……白雲。一つ聞きたいことがある」


「なんだ?忙しいから短く話せ」


筆を取ってまた書き始める


「美月のこと、どう思っている?」


ピクリと筆の動きが止まる


だが白雲は何もなかったかのように筆を動かす


「さぁな」


「真面目に聞け。これは命令だ」


「ならあえて聞く。俺がお前の嫁を好きだと言えば、俺にくれるのか?」


……考えなくても答えはわかっている


神威の心は今、怒りでいっぱいだからな