キミニアイヲ.



「…それにしてもすごい食欲ね。さすが妊婦」


莉子の皿に盛られたバイキングの料理の多さに、雪音は目を丸くしている。



「好みが変わったりとか匂いがダメとか、本当に何もないの?」


「うん、なーんにも。ラッキーですよねぇ」


「え〜普通じゃないわよソレ」


「普通です!こんな人もいるんです、中には」



雪音の友達にはつわりが酷くて入院までした人がいるらしく、全く変わらない莉子が信じられないらしい。



「でも本当によかったわね。おめでとう!」


「ありがと、雪音さん」


二人はジュースで乾杯した。