当然の如く閉められた校門

馴れた手つきで飛び越えて
先生の怒鳴り声が背中に当たりながら
急いで校舎の中へ。


いつものことだ


「今から教室行くのやだなー」

こうゆう時は決まって
保健室


夏に入りかけで暑いなか
あそこはクーラーがあるから最適だ。



急ぎ足で保健室に向かう途中
難関がある…


職員室の前を通ること


バレないようにしゃがみながら
チマチマと横切る…


中から授業の当たっていない教師の会話が
…嫌でも聞こえる。


『はー…まったく
あいつには呆れるよ』


『これで何回目ですか?
遅刻だってし過ぎるとまた
留年の危険があるって…
分かってるんでしょうか…』


『さあね…優秀だと思っていたが…
期待外れだよ。』


自然に俺の足は速度を落とす


…ちょ、、、別に聞きたくないし



…でも、、まさかなあ、



『佐高 詩乃か…』




立ち止まる足。



…動けよ、おい。







『一度留年してからでしょうか
なんだか素行が悪くなったのは』


『そうですねー』












…別に分かってんだろ留年したことぐらい




…いつものこと…だろ?