ボーっと窓の外の空を見上げ、そんな事を思う。



太陽がジリジリと照りつけ、私の部屋の中に光が差し込む。



窓の近くにいたら暑いのに、窓の近くにいる私は、空が見たくてしょうがないから。



夏の空は好きだ。



唯人の好きだった空が、綺麗に見えるから。



でも、冬の夜空もいい。



曇ってない日だったら、澄んだ空が綺麗な星を見せてくれる。



クルクル廻る空の表情。



そんな空が好き。



唯人も同じでしょ?



言っても、聞こえないか。



「緋結ー!愛璃ちゃん達が来たわよー!」



達?



愛璃だけじゃなの?



お母さんの言葉に不思議に思いながら、玄関へ向かった。



「ひゆりーん!遊びに来ちゃったぁ」



そのテンションの高い声は花音ね。