愛して。【完】






「…で。何であたしが、拉致られたわけ?」




連れてこられた倉庫の中。


あたしの声が静かに部屋に響く。


あたしが連れてこられた部屋は、結構地位の高い人しか入れない部屋らしく、いるのはあの5人だけ。


でも、この部屋に入るまでの倉庫の中には、何人か人がいた。


北星の生徒じゃないのか、学校をサボっているようで。


あたしの姿を見た瞬間、眉間に皺を寄せた。


“何でここに水川真梨がいるんだ”


と言うように。


別にそんな視線は慣れてるし、どうってことはなかったけど。


不良の住処に連れて来られて、頭にくる通り越してあたしは呆れしかないよ。


結局さ、何であたしがここに来たのかわかんないし。


ヤりたいだけだったら他当たってくれないかなぁ…


はぁ、と溜息を吐き出す。


あぁ…、タバコ吸いたくなってきた……




「ねぇ、タバコ吸っていい?」


「ダメだ」




それには答える蓮に、ムッとする。




「何で」


「女は吸うな」