愛して。【完】






「お前は強制連行だ」




隣の蓮が、そう言ってあたしを引っ張る。




「何言ってんのっ!離してよっっ」




あたしらしくも無く、声を荒げた。




「大人しくしてろ」




あたしの抵抗も虚しく。


蓮は片手であたしを軽々と持ち上げると、屋上から出て階段を下りる。


ちょうど今は授業中らしく、ほんの少しの不良しかいない。


これで女子がいたら大騒ぎだったな、と思って少し授業中なことに感謝した。




…って、いやいや。


全然よくないでしょ。


と、思いながらも蓮の足が止まることは無く…


あたしは、連れ去られた。


というより、拉致られた。