でも、元に戻れないと思っているのは本人だけで。
考えれば、簡単なこと。
現にあたしは、あの現実からは考えられない所にいる。
きっと星宮も今、戻そうとしているんだ。
全てを、元の世界に。
「そして、三代目が俺」
そう言った星宮は、凛として前を見据えている。
「邪鬼は俺達親子によって引き継がれてきた。
そして、俺の代で邪鬼は終わらせる。
それが、俺の邪鬼三代目総長としての最後の仕事だ」
フワフワとしたいつもの口調とは違う、邪鬼総長としての声色。
迷いのないそれは、周りを自然と引き込んでいく。
「星宮」
誰かが名前を呼ぶ。
でもきっと、みんなが呼んでる。
みんなが言ってる。
あんた、今最高にカッコいいよ。


