「真梨~、そんな顔しちゃぁダメだろ?可愛い顔が台無しじゃねぇか」
「ごめんねぇ?ちょっと吃驚しちゃってさぁ~」
笑ってそう返すけど、心の中は真っ黒。
何でここにいるんだとか、
何で普通に話し掛けてくるんだとか、
…どうでもいい。
ただ、しくじった。
屋上で、
地面で足組んで、
…タバコを吸っている。
最悪だ。
しかも、この姿を不良に見られたとすると、話は別。
ややこしいことになりそうだ。
だって、可愛いくて遊び人でいつも甘い声で…
そんなあたしが、ヤンキー丸出しの姿をしている。
……有り得ない。