愛して。【完】






「なんで?」




いくら邪鬼が何でもアリな族だとしたって、星宮の代で終わらせなくたっていい。


血の気の多い族を終わらせるってことは、その終わらせた奴が責任を負わなければならない。


恨まれるという名の、責任を。




「…今の邪鬼がどうやって生まれたか、知ってる?」


「知らないけど」




そうだろうね、と言ってまた星宮は笑う。


分かっているなら聞かないでほしい。




「邪鬼総長一代目は、俺の父親」




その一言でその場の空気がシンと静まったのがわかった。


でも、それは一瞬ですぐにざわつく。


その中にはこんなセリフもあって。


『邪鬼一代目って確か汚いことが大嫌いで有名だったよな』


今の邪鬼には似ても似つかなそうに感じてしまう。




「二代目は、俺の兄貴」




その一言にまたざわつく。


『二代目っつったら今の邪鬼の根本的原因だよな』


周りの声にああ、こうして邪鬼は出来たんだな、なんて思った。




「最初は普通の族だった。親父も兄貴も、こんな風になることを望んじゃいなかった。
ただ、いつの間にか戻れない所まで来てしまっただけで」




邪鬼は、きっとあたしと一緒だ。


いつの間にか浸食されて、元には戻れない。