愛して。【完】






「そう、だね……蓮のこと好きだよ。それが恋というのなら…結局はあたしもバカな人間だったってだけ」


「……」


「この想いが虚しい感情に結びつくなら、この想いも捨てるだけだけだよ」




“捨てる”という言葉に、過剰に反応してしまう。


なんで、そんなこと言うんだよ。


二人が両思いだななんて、誰が見てもわかりきった事実なのに。




…なんて、わかってる。


真梨がそこまで言うのには、真梨の過去が関係しているんだろうことくらい、わかってる。


真梨が感情を捨てなければならなかっただろうことくらい、わかってる。


でも…




「…んで」


「え?」


「なんで、自分に正直にならないんだよ…」




過去は過去、現在は現在。


未来は未来であって、希望は無限大にある。


現在のことまで、過去に影響されることは無い。




「今は今だろ…?過去なんて置いてこい。今を生きろよ……!!!!」




真梨の顔を両手で掴んで。


揺れた瞳を逃がさぬように見つめた。