愛して。【完】






「え…?」




間の抜けたような返事に、眉が下がる。




「寂しいんじゃねぇの?お前はさ」


「寂しい…?」


「違うのかよ?」




視線を逸らした水川真梨の顔を覗き込むと、怪訝そうに眉を顰めていた。




「寂しいって…こんな感情だっけ?」


「は…?」




ガツンと、頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けた。




「水川真梨…、何言って……」


「そんなわけ、ないじゃん」




混乱したように定まらない視線。


震えは増す。




「あたしは…あたしは…っ」


「おいっ?」


「あたしは……っ」




目に涙が溜まっていく水川真梨を、咄嗟に軽く抱きしめる。


なぜ抱き締めたのかはわからない。


でも、蓮さんに怒られるかもなんてことは微塵も頭の中に無かった。


ただ目の前の水川真梨を支えなきゃいけないと思った。




「あたしはこんな感情いらない…っ」