「え、なんでって真梨ちゃんはお姫様なんだから当たり前でしょ?」
いかにも当然、というような口振り。
でも、そんな当然あたしは知らない。
「あたし、認められてないし。普通に来ないと思うけど」
「へぇ。でも、それはどうかな」
そう言って、星宮はあたしの震える体をベッドから立ち上がらせる。
「そろそろ行きますか、お姫様?」
どこに行くなんて、わからない。
だけどあたしは、ここに一人でいるなんて無理だ。
まださっきのパニックの余韻が残ったまま、いるなんて無理。
さっきから肌蹴ているシャツを治す余裕もなく。
そっと、差し出された手に自分の手を重ねた。
星宮が扉に手を掛ける。
少し扉を開けた瞬間、そこからものすごい爆音が聞こえた。
それはもう、ドーンとか、ガシャンとかの域じゃない。
聞いたこともない、耳を塞ぎたくなるような音だった。
「もう来ちゃったみたいだね」
困惑するあたしを引っ張って部屋を出た星宮は、それはもう今までで一番楽しそうに笑っていた。
「…これでやっと終わる」


