愛して。【完】






普通だったら、こんなに短い時間で気を許すなんてことはあり得ない。


否、今も完全に許したわけじゃないが。


だが、俺達がここまで受け入れてしまったのは、真梨ちゃんがどこか人を引きつけてしまうからだろう。




まぁそれも――隼を除いての話だが。




「別に、ほっとけばいいじゃん」




そう言う隼に、俺はハハッと笑う。




隼を見ていると、人を簡単に決めつけてはいけないな、と思う。


確かに隼は可愛いけど、可愛いのは顔だけだ。


甘えたと言えば甘えただけど、隼は俺たちの中で一番腹黒だし、毒舌だ。


それを真梨ちゃんに対して全面に出してないということは、真梨ちゃんをまだ信用しきったわけではないのだろう。

でも、全く信用してないわけではない。

隼が真梨ちゃんをここにいれてもいいと言ったのは、きっと、信用してみたくなったから。

女を、信じてみたいと、思ったから。


隼の、女嫌い克服の第一歩を踏み出したようで、俺達は嬉しかったんだ。

ある意味、その点では真梨ちゃんに感謝もしてる。




でも…やっぱり、すぐには無理みたいだな。





――言われてみれば、当たり前のことなんだけど。