愛して。【完】






どれにしろ、あたしにとっていい物ではない。


でも、あたしはそれを気にすることも屈することも無く、窓側の一番後ろの席に着いた。


…まぁ、ベタだよね。


窓側の一番後ろ、なんて。


あたしは別にどこの席でもいいんだけどさ、この席は周りに誰もいなくて楽だから。


たまにただの不良くん達が話し掛けてくるけど、殆どあたしは寝てるから、気を使ってか殆ど誰もいない。


ま、それがありがたいからいいんだけど。




ふぁ、と欠伸をしたと同時に、唐突にドアがバンッ、と大きな音をたてて開いた。


そこに立っていたのは、担任の松村大翔【まつむらひろと】。


噂によると獅龍のOBらしく、昔はやんちゃしてたとか。




でも、仕事は生徒を黙らすことだけで、授業は殆ど…というか全くしない先生の一人。


前に面倒臭いとか何とか言ってたけど、それって教師としてどうなのだろうか。


だが、生徒を黙らすことだけは天才的らしい。


獅龍面子が、




「「「「こんにちは!!」」」」




と挨拶した瞬間、威圧感だけで他の生徒を黙らせた。