愛して。【完】






松村が教室を出て行ってすぐに、あたしは立ち上がった。


すぐに颯がどこ行くの?と聞いて来たけど、別に、と言って出て行く。


学校に来てまで干渉されたくないし、あたしが何しようとあたしの勝手だもの。


あたしは好きに生きる。




あたしはあたしの名前を呼んでる大河や颯の声を無視して、屋上へ向かった。


出入り口の上に上って、寝っ転がる。


ボーッと切ないくらいに青い空を見詰めて、手を伸ばした。


いくら手を伸ばしたって、それに届くことは無いのに。


あたしは伸ばし続けた。




「空になりたい…」




汚れの知らない、真っ新な。


青く澄みきった、空になりたい。


叶うことなら。


全てをやり直したい。


叶うことなら。


生まれる前に戻りたい。


叶うことなら。


空になりたい――…