見えないモノと、指の銃。



ひたすらに走り続けていると、
少し離れた辺りから悲鳴が聞こえた。


思わず全員が足を止めて耳を澄ませる。
聞こえてきたのは、数人分。

だけれど、すぐに聞こえなくなった。


数秒置いて、また声が聞こえる。


子どもの声で、
さっきと同じように数を数えはじめた。


「いーち、にーい、さーん」


確かに向こうから聞こえているのに、
不思議に声は響き渡る。

この声は、俺たちに聞かせているのか。


再び、足を動かし始める。