「……っていう、夢を見た」 登校すると、自分には何も無かったらしい萩原が、それはもう楽しそうに 『何かあった?何か起こらなかった?!』 と、尋ねてきた。 なので今朝見た夢の話をした。 「そうか……顔の無い、女……」 萩原はそう言って、俺に背を向けた。 何か、思い当たる節のあるような声を出しながら。 「何か知ってるのか?」 チェンメに関する話が、 他に何かあるんだろうか。 そう思って訊ねてみると、 「その女って……」 少し下げていた頭を上げながら、彼は振り向いた。