『君の名前は藤丸くんかな』 『うん……』 なぜか身体中をぐるぐるに縛られる 高いイスに座るおじさんは優しくも厳しい声で俺に問いかける 『君はあのとき何があったのか話せるかな?』 『僕は……お父さんとお母さんを―――――』 血まみれになった両親 冷たくなる体 『僕は、ひとりぼっちなの……?』 『あぁ、君の両親は死んだ だが今聞きたいのはそのあとだ 君はなぜ村を滅ぼしかけたんだ?』 そんなの知らない…… 知らない!! 『裁判長!!お待ちになってください』