パリンッ


「あ……っ」

手から滑り落ちた花瓶
あたしは粉々になった花瓶を拾おうとする



「姫華様っ、どうなされましたか」

「じいや……いけないわね
ついボーッとしてしまって……」


あたしは意識せずに語尾がどんどん小さくなってしまう



「何か感じるのですか?」

「……嫌な感じがするの
もしかしたら藤丸の身に何かあったのかも……っ」



じいやは気まずそうに顔をそらせた


「……何か知ってるの?」

「いえ、私は……」

「教えて。藤丸は今人間界で何をしているの?」