「翔……お前、俺たちのことをなんだと思ってるんだ?」


「え……」



赤い瞳が戸惑うように揺れた


「俺はずっと過去を引きずっていた
お前も俺のように過去を引きずっている

だが、俺はお前とは違う」


俺は人差し指を翔に向けた


「俺はお前のように愚かではない
周りから支えられているのも分かってる
こんな俺を愛してくれる人たちがいるのを分かってる

なのにお前はどうだ

過去を引きずっては俺が悪い

俺が死ねばよかった。などとたわけ、挙げ句の果てには誰からも愛されてないような言い方までする。」


俺は刀を引き抜き、一瞬のうちに翔の喉元に突きつけた


「そのような言葉、次に言ったときはこの喉元切り裂いてやる」


「………」


黙ったままの翔
そこから追い込むように俺は言葉を続けた


「大体事故を自分の責任にして、過去が変わるのか!!

もしくは、自分がそう言って傷つけば空は許してくれるとでも思っているのか!!」

「それは違う!!」

「だったらなんだ?
空に劣る自分を守るために孤独に泣き、周りから同情されたかったのか!!」


「俺は空を生き返らせたいだけだ!!
自分がどうなろうと関係ない!!」


「だったらなぜ仲間を殺すようなことをした!!

それともお前は俺たちを仲間だと思っていないだけか!!」