「キルア!!今日こそ追い詰めた!!」


路地裏にキルアを追い込んだあたし

キルアの後ろは行き止まりで仮面越しからも焦っているのがわかった




「キルア、大人しく捕まりなさい」


「………そうだな」



ガックリと肩を落としたキルアは、ゆっくりと自分の顔を覆う仮面に手をかけた







カツン―――


仮面が地面に落ちる音がしたとき、あたしは確かにその顔をみた









「ばれちゃったね、葉月」


「翔……」



そんな……
翔が……キルアの正体なの……?


そしてさらにキルアはあたしを驚かせた


顔が歪み、翔の顔は知らない男の人になった

同い年くらいだけど、大人な顔立ちをしたきれいな人……


翔とどことなく似てる気がしなくもないけど、どこか違和感を覚えた



感情のない暗い瞳……

ザザッと視界にノイズがかかった