南次郎の部屋を出た俺たちは石畳の廊下を歩いていた
「イル……さっきの南次郎の話、お前はどう思う」
前を向いたまま呟くように俺はイルに聞く
『今はなんとも……
だけど翔の能力は確実にあがってる。可能性はあると思うよ』
確かに可能性がないわけじゃない……ただ……
「あいつだって能力を持っていても人間だ
玲哉のようにもとからこの世界との関係を持たないあいつに、こんな重大なことを背負わせていいのか……」
今のあいつはきっと俺たちの留守で必死だ
何よりあいつが怪盗になったのは自分の願いをかなえる為……
『ボクは、翔なら大丈夫な気がする』
「え……」
『あいつバカだしむちゃくちゃだけど、聞いたらほっとかないし
中途半端になることはないよ』
イル……
「……そうだな。」


