「姫華、こんなところにおられたのですか?風邪をひきますよ」 「お母様……えぇ。桜がキレイで……」 姫華は庭に立つ大きな垂れ桜をみた その桜は枯れることもなく、花は散っても葉桜になることはない まだ藤丸が呪いをかけられる前、この木のそばで話したことを思い出す 「きれいな桜でしょ?」 「あぁ。」 藤丸は木の幹にそっと触れる 「姫華、これはお前の桜だ」 「え……?どういう意味?」 わけも聞かされぬまま、藤丸はただただ微笑んだ 「また、藤丸が戻ってくる気がするの」