危なっかしい足取りで、イルは空に飛び上がった
颯に乗った玲哉と藤丸はそのあとを追い、俺は屋根を使って最後尾を走る
イルの怪我も心配だけど藤丸は特に重傷だ……
早く、早く医者に見せないと……
白い布を顔にかぶせた聖の亡き骸が脳裏によぎる
大丈夫だ……藤丸は、そんな簡単に死ぬやつじゃない!!
しばらく走ると、地元の俺でも知らないような古びた洋風の家が並ぶ場所に着いた
まるでこの場所だけ、違う国のように……
静かに降り立ったイル。
そして人間の姿になって、1軒の小さな家をノックする
暗かった家の中で明かりがともり、そして静かに戸が開いた
「なんだい?今日はもう診察はとっくに終わったよ。
……ってイルっ?どうしたんだい、その傷!!」
『ニナ……ボクよりも藤丸を………。』
そこでイルも倒れ、元の姿に戻った
「あんたたち、とりあえず中に入んな


